房総は勝浦駅前、三日月の名前なのに気軽な宿「三日月イン」と、元気一杯な和食店「海鮮本陣 魚祭(うおさい)」から発信。
ここでは肩肘張らずに、当館(店)や勝浦・房総のちょっとした見所のご案内ができればいいなぁ、と思ってます。
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日記担当めたぼ太郎です。
前回は波の伊八の生誕の地を訪ねました。 いよいよ今回、その作品について見ていきたいと思います。 やってきたのは、九十九里浜の南端、太東岬のほど近く、飯縄寺(いづなでら)。開基から今年でちょうど1200年という古刹です。伊八は、この飯縄寺の本堂の再建(1797年、寛政9年)におよそ10年間、彫刻だけでなく総合的に関わったといわれています。 歴史のあるお寺だけあって、仁天門は銀閣寺のようなつりがね型の窓が特徴的な室町時代の様式で作られていたり、楼門にうさぎの彫刻があったり。境内の池もただの池だと思ったら大間違い。「古池や 蛙飛び込む 水の音」の芭蕉の句はここで詠まれたというトリビアまで、出るわ出るわの出血大サービスぶりです。 さて、伊八に戻りますと。 本堂の中に欄間に、伊八の代表作のひとつに挙げられる作品が残されています。 中央の「天狗と牛若丸」。京の鞍馬で天狗から武術を教わった牛若丸が、免許皆伝を受けるところだそうです。 正面からの画は、パンフレットや美術書でも見られます。ここでは実際に私が見てきましたので、別アングルから。 見てください、この立体感。これ、なんと、1枚の板から彫られているんです。天狗のうちわや、松の木の繊細さはどうでしょう。 美術に疎い私でも、すごい(←小学1年生の読書感想文でももっとマシな言葉があるでしょうけれど)、と思いました。 こちらは上の「天狗と牛若丸」の左右にある「波と飛龍」。龍のひげの細さが芸術的・・・いや、芸術そのものなんですけどね。 ここに至って、ようやく波の彫刻がご登場、ということになるわけですが、なるほど、惹き寄せられる感じを受けます。よく見る青海波(せいがいは・よく着物や正月のかまぼこの包装紙に描かれているさざなみ)が飾りの波だとすれば、こちらは生きている波だと言えると思います。 ここまで紹介して言うのも変ですが、この彫刻はぜひ現地でご覧いただきたいと思います。 最近コマーシャル等で流行の「続きはwebで」という流れに逆行する、「続きは現地で」のご提案です。 その理由は、この彫刻が単体で鎮座しているわけではなく、天井の組み木の複雑さや、梁の彫刻等も含めて見て、ご住職の御話を伺って、はじめてその全貌がわかるからです。木を見て森を見ず、では勿体無い。掛け値なしにそう言えます。 なにしろ、江戸時代には「和泉詣」といわれ、わざわざ江戸からこのお寺に参拝する風習があったくらいです(実際に、江戸時代、現在の日本橋小伝馬町付近の方々からおさめられた賽銭箱が残っています)。 文字が多くなったので、この辺で次の記事に移りたいと思います。はたして波の伊八と北斎との接点とは? ※参考資料※ パンフレット 天台宗 飯縄寺(飯縄寺作成) ※画像掲載に関して※ ご住職様のご厚意により撮影、掲載させていただいております。 私がご覧の未熟な腕で撮影しているため、写真そのものに芸術性・希少性は微塵もありません。 が、被写体の性格上、転載、2次利用はできません。あしからずご了承ください。 ≪三日月本館(三日月旅館) 宿泊予約のサイトのご案内です!≫ ※三日月本館(三日月旅館)はご案内の通り、勝浦駅前の旅館です。海沿いの勝浦ホテル三日月をはじめ、ホテル三日月とお間違いのないよう、ご予約ください。 三日月本館(三日月旅館)のホームページから、インターネットで直接宿泊予約ができます。 ご利用は、まずインターネットの画面から会員登録をしていただき、その後で実際に日にち、人数、宿泊プランを決めて予約をするという流れです。 ※会員登録だけでは予約は完了しません。ご注意ください。 ≪↓↓↓ご利用はこちらからどうぞ↓↓↓≫ http://www.mikazuki.co.jp/m-ryokan/plan.html ※ご予約して安心してしまって、ご旅行をお忘れなきよう、ご注意ください。 PR
私も!!
突然のコメント失礼します。
私もつい先日1/13に、飯縄寺に行きました。 埼玉から暖かい千葉へ、と思い、ただ目的もなく 九十九里浜をみたいなと海岸線へ。 でもなにか物足りなく、海岸の大きさを一望できるところへ行ってみようと、太東岬へ。 そこの案内看板に、外房の波が北斎の絵のモデルであり、その元になった彫師の作品が飯縄寺と行元寺にあるという文章を読んで、これは! でも場所も分からず、あてもなく岬を下りたら、 あった!! という感じの出会いでした。 私も美術や歴史は素人ですが、本当に作品の躍動感や、奥行き感、繊細さに、ただただひとり立ち尽くしました。 (私も、龍のヒゲの細さには驚嘆しました。こんな繊細な作品がこれまで200年も無事に残っていることが奇跡のようでした) 住職さんにも会い、天井の絵を見逃さないようにと言われました。 その後、ますます伊八が気になりだし、 いすみ市郷土資料館をみてから 行元寺に行きました。 そこではちょうど住職の講話中で、お寺の歴史や彫刻の説明などを詳しく聞くことが出来、本当に実りのある散策となりました。 帰ってからも伊八のことを調べたくなり、 ここにたどり着きました。 私が感じた興奮が共有できて、とてもうれしかったです。 まさに、続きは現地で、という思いです。 長文ですみませんでした。
コメントありがとうございます
鰹さま、初めまして。
コメントいただきまして、ありがとうございます。実は私も1/8に飯縄寺と行元寺を回ってきました。 初代伊八は、この立体感と繊細さを彫り込む、言い換えれば平面を空間に変えてしまう彫刻師だったようですね。飯縄寺の天狗の脇の牡丹の彫刻も伊八の手によるものだそうですが、これもすごいと思いました。 今回、作品を多少本で見てから出かけたんですが、やっぱり現地で見ると迫力や繊細さが違いますし、ご住職からお話を聞くと、本とはまた違った感動や興奮がありますね。 本末転倒かもしれませんが、多くの人に見ていただくためには、写真を載せないのもひとつのテかな、なんてことも思ったりします。 今後も都度更新していく予定ですので、ご笑覧いただければ幸いです。 |
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