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房総は勝浦駅前、三日月の名前なのに気軽な宿「三日月イン」と、元気一杯な和食店「海鮮本陣 魚祭(うおさい)」から発信。 ここでは肩肘張らずに、当館(店)や勝浦・房総のちょっとした見所のご案内ができればいいなぁ、と思ってます。
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日記担当めたぼ太郎です。
ちょっと間が開いてしまい、申し訳ありません。

皆さんは「波の伊八」という、鴨川生まれの彫刻師をご存知ですか?

あ、ご存じない。

では、葛飾北斎の富嶽三十六景、「神奈川沖波裏」の浮世絵はどうでしょう。
大波がドバーっと、波間に富士山がちょっと顔を出している有名なアレです。

その絵のモデルになった彫刻があるとしたら、どうでしょう。

実は、「波に宝珠」という欄間彫刻が、今注目を浴びています。それを彫った彫刻師が、伊八その人なのです。
伊八の生きた江戸時代は、欄間を飾るのが流行した時期もあり、多くの彫刻師が輩出されています。それゆえ、波の伊八という名前もその中に埋没してしまい、長らく知る人ぞ知る、あるいは公民館活動で地味に伝播していく・・・というポジショニングでありました。

それがここへきて、「波に宝珠」と北斎との関係で、ぐぐっとクローズアップされてきたわけです。
そう、北斎の「神奈川沖波裏」のモデルになったのは、伊八の「波と宝珠」ではないか、というのです。


・・・そんなわけで、今回はそのルーツをたどるべく、鴨川市は西条小学校裏手にある、伊八の生誕地を訪ねてみました。

ihachi-1.jpg大日(だいにち)交差点の程近く、「波の伊八生誕地 50m」という看板が歩道に屹立しています。矢印の指し示す先には、奥の田畑のほうへといざなう細い頼りなげな道がひょろひょろと続いています。そして現れる、墓地。その墓地が、伊八の生誕の屋敷跡です。

初代伊八は1751年にこの地に生まれ、1824年に73歳の生涯を閉じるまで、現在の千葉・東京・神奈川の各都県にその作品を残しています。この初代が通称「波の伊八」で、関西では「関東に行ったら波は彫るな」と恐れられたそうです。伊八の家系はその後5代目まで彫刻家でしたが、ちょうど太平洋戦争の混乱期にあって、家が途絶えました。

ihachi-2.jpgこちらがその記念碑。その碑文を紹介しましょう。
その碑文(以下、原文ママ)

「武志伊八朗(波の伊八)旧居跡
江戸中期の建築様式の欄間等を彫る。
ことに(関東へ行ったら波は彫るな)と恐れられていたと伝えられている。
鴨川市貝渚永泉寺(曹洞宗)の檀家で、寺の過去帳によると(了安道全居士)を祖とし、代々名主を勤めていた。
大東亜戦争を境とし、彫刻家五代目、髙石武一郎を以って絶える。
一時、墓所を鏡忍寺に移したが、子孫も遠方に移住したため、末代の供養を念じ、四代目仙蔵二女越雲マサの意志により、旧居住跡の旧墓地に戻す。
平成十七年九月吉日 四代目仙蔵二女 越雲マサ 建之」

とあります。他にもいくつか碑が建てられている(「彫刻家高石屋敷跡」というものと、おそらく、鏡忍寺に墓所を移した時に建立した碑を、移設したもの)んですが、この碑が全部を網羅している気がしたので、撮影してきました。
ちなみに背後はその髙石家の墓所になっているため、外側から観察する格好になります。折角生誕の地なんだから、できれば伊八記念館でも・・・と思うのは人情ですが、碑文からわかるとおり、どうやら私財で建立されたもののようです。逆にこういった素朴な形で残されていたほうが、いかにも地元っぽく、説得力があります。


ではここまでのアクセスをご案内しましょう。
勝浦からですと、JR外房線で6駅約25分の安房鴨川駅下車。駅からタクシーで5分。バスでは鴨川駅前から西条循環バスで約12分、福祉センターバス停下車、または金山ダム行きで大日(だいにち)バス停下車。いずれもバス停から徒歩約5分です。
お車の場合、勝浦から国道128号線を約40分、横渚(よこすか)交差点を右折し、3kmほど行った大日交差点を左折してすぐです。なお、駐車場はありませんので、なるべく公共交通をご利用いただければと思います。


・・・さてさて、今回は傍から見るとえらく地味なフィールドワークですが、次回いよいよ、北斎との接点、核心にせまることができるでしょうか。

※初出時、北斎の富嶽三十六景とすべきところを、東海道五十三次と書いていました。寝ぼけてました。お恥ずかしい。謹んで訂正いたします。



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